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- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: DVD
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序盤の役所広司が奥さんは亡くなってるし息子(高良健吾)とは折り合いが悪いし、小栗旬はダメダメだしで、この問題抱えちゃってる感が、このままシリアスな映画になってっちゃったらどうしようと思っていたが、そうはならなかった。小さな笑いを交えつつ、するすると進んでいく感じがとても心地良い。役所広司が小さなことの積み重ねから段々と映画製作にハマっていく様子、それと並行して徐々に自分を通していく小栗旬。主軸となる二人の交流に無理がなく、段取りくささ、嘘くささがない。息子との関係を修復するあたりも、説明不足ではあるんだけど、あそこで必要以上にシリアスな場面を持ってこないスマートさが逆にいい。ていうか、この映画では誰も非現実的に声を荒げたり、泣いたり、怒鳴ったりしない。「南極料理人」もそうだけど、ちょっとしたいざこざはあっても大きな衝突や激情はない。故に大きな感動や笑いはないが、映画全体を包む幸せな空気こそ、この映画の魅力なんではないですか。面白かった。
「横道世之介」楽しみです。ちゃんと映画館で見たい。